Fan back Windsor

その土地の雑木を切り出して、素朴な椅子を作ったことに起源を持つウィンザーチェアは、その親しみやすいデザインから、世界中で長く愛されている椅子です。

丈夫で座り心地が良く、合理的に作られたウィンザーチェアは、時代や地域に合わせて多様化し、今でも椅子をデザインする上で大きな影響を与え続けています。その歴史あるウィンザーチェアの定義には様々な捉え方がありますが、一般的には厚い木製の座面に、脚と背の木パーツがホゾ継ぎで結合された椅子とされています。ホゾ継ぎとは、穴を開けて直接差し込む加工方法で、木のしなりや伸縮も椅子の強度に繋がる合理的な組み立て方です。

ウィンザーチェアの伝統的な工法を守りながら、私たちが考えるウィンザーチェアを作りました。Fan back Windsorは、高い技術を持つ職人たちが昔ながらの工法で、全て人の手によって1脚ずつ丁寧に製作しています。従来のウィンザーチェアのように抑揚の強い曲線や装飾はなく、シンプルで繊細な曲線で構成し、限りなく細く、静かな佇まいになるようにデザインしました。

繊細な円弧を描き、端部をシャープに削り出した笠木は、日本唯一の曲木技術を持つ工場で実現した形状です。

長い歴史を持ち、これまでに多くのデザイナーたちによって作られてきたウィンザーチェアを、タイムアンドスタイル独自の言語へ置き換えました。静かな空気感を纏った商品群の中に、愛らしく、親しみやすいウィンザーチェアを加えることで、緊張感のある整然とした空気に安らぎをもたらしてくれる、普遍的な椅子になるよう心掛けました。