My Funny Valentine

薄暗いカウンターバックには間接照明で浮かび上がる琥珀色のバーボンが並び、静かなジャズが流れる空間に佇むバースツール。My Funny Valentineはそんなバーカウンターのイメージから想起した、大人の時間と共にあるシンプルな存在の椅子です。無垢材を削り出したフレームは装飾的な要素を排除し、できるだけ簡潔な言語を用いてデザインしました。無垢材のダイニングチェアの意匠をそのままハイスツールに移行しています。ただしそこで、ハイスツールの座面位置は高く、脚が長くなるため、高い位置からの加重に耐えられるように脚の下部にも強度を確保させなければなりません。

木材だけで強固なハイスツールを製作することはとても難しい課題ではありますが、全体の部材の配置バランスによってその難題を克服しました。背もたれに向かってまっすぐと伸びる長い脚が座面と結合して、背柱へと移行し背板と融合します。その背柱と背板との接合部を大きく取ることで強度を確保しています。

また、座枠によりしっかりと接合された前脚と後脚の長い脚に、建築構造の考え方を参照して貫を配置し強度を持たせました。基本となる貫は全周に配し、足置きにもなる前面の貫にはさらに強度を持たせています。必ずこの前面の貫に足を掛けスツールに昇るように座り、降りる時にも同様に体重を載せるので、この貫と脚の強度を確保しつつ、全体のバランスを保つことが求められます。また、バーカウンターでは人々は後方に体重を掛けるように座るので、後脚・背柱・背板がしっかりと固定されている強度が必要となります。

品番: I-231
サイズ: W400×D456×H1000×SH720
本体:
ブナ – ソープ / ブラック / チャコールグレー / スノーホワイト / ダークウェンジ
ウォールナット – ビーズワックス
座:ファブリック張り(F) / レザー張り(L)