Drawers for creative documents

キャビネットの前板から飛び出しているつまみを引くと、中の木製トレーが引き出されてきます。これに連動して上開きのフラップ扉も緩やかに上がります。少し不思議な感覚です。この仕掛けは日本の古い道具のアイデアに倣って考案しました。昔の日本には、引き出しの奥にもうひとつ隠し引き出しを設けた箪笥であったり、一見して蓋とはわからない平板を押して引き上げると開く箱であったり、仕口や溝などで工夫を凝らした多様な道具が存在していました。

これらは職人たちのちょっとした知恵から作られたものです。これらを参照しながら、複雑ではなく単純な機構を用いて、機能的な収納家具を作ろうと考えて来ました。つまみを引くと本体からトレーを完全に取り出すことができて、これをデスクトップに置いて使用できる。また、仕事が終わったら元の場所にトレーを戻すことができる。シンプルで実用的であり、スライドレールなどの金物で固定されていないアナログな構造の家具が良いと考えました。

長く愛し続けられるような、アナログで単純な機構の製品を大切に使うことの方が、今の世の中では幸せなのではないでしょうか。このつまみを持ってトレーを引き出してみてください。木が擦れ合うアナログな音が、きっと心地よい感覚を呼び覚ましてくれるはずです。キャビネットの側面と背面にはスモークガラスをはめ込んで、中のトレーとフラップ扉の動きが見えるようにしました。書類だけでなく、大切なオブジェやジュエリー、シャツなど、思い思いのコレクションを入れて自由な使い方を楽しんでもらいたいと思います。

   

品番: C-831 〜 833
サイズ: W1020×D450×H1585 / W2000×D450×H985 / W2000×D450×H1285
本体 / 引出し / 扉:
天板 / 背 / 側:
ガラス – グレー