Akari cabinet

障子は木で格子を組んで、そこに和紙を張り込みます。昔はもちろん本物の手漉き和紙が使われていました。手漉きの和紙はとても丈夫で風雨にも強いため、外部空間との仕切り壁の役割も果たす障子には最適な素材でした。夏の日には太陽の熱を和らげ、寒い冬の日には暖かな陽の光を通しながら冷たい風を遮ってくれました。近年の障子に使われる和紙は楮などを原料にした本質的なものではなく、パルプから作られた機械漉きの和紙がほとんどです。

強度は低く色も真っ白で味気ない機械和紙には、昔の和紙のような機能性や表情はありません。現代の日本人は、自らの選択で本質的な伝統の多くを喪失しています。私たちは、住宅から姿を消しつつある障子の世界観をキャビネットという小さなスケールに縮小し、本物の素材を用いることで障子が持つ情緒的な雰囲気を表現しました。これは小さな日本家屋と障子に対する郷愁というオマージュです。

和紙は美濃の手漉き和紙の職人に漉いてもらいました。指物師に製作を依頼した指物のフレームに和紙を張り込んで、旭川の自社工場で製作したナラ材の扉枠に取り付けました。キャビネット本体も旭川の自社工場で製作しています。扉は障子と同じように引き戸になっています。そして、天板、底板、棚板は全てフロストガラスにして、光がキャビネット全体を通り抜けるように設計しました。日本らしいディテールを凝縮し、キャビネットが太陽の光で光り輝くようにと、Akariと名付けました。

  

品番: C-821 / C-823 / C-824
サイズ: W1062×D450×H1685 / W2196×D450×H1235 / W2070×D450×H1685
フレーム:
扉 / 天板 / 背 / 側:
楢 – ソープフィニッシュ / ガラス / 美濃和紙