Taiyo

かつて日本は「日出ずる国」と呼ばれていました。日本人が信仰する神道のシンボルである太陽が水平線から昇り、水面から離れる一瞬の姿を形に表した照明がTaiyoです。

日本に古くから伝わる灯火具の一つに、竹ひごと和紙でできた提灯があります。蝋燭を灯したまま持ち運ぶことができ、使わない時にはコンパクトに折り畳めます。約400年の歴史を持つ茨城県水戸市に伝わる水府提灯の職人と1300年の伝統を受け継ぐ島根県の石州和紙を使った照明を作りました。もともと水府提灯には同じ茨城県に伝わる丈夫な和紙が使われていますが、新たなものづくりの可能性を見出したく、今まで接点のなかった異なる2つの産地の組み合わせによって生まれたプロダクトです。

水府提灯は、昔ながらの竹ひごと和紙を用いた手づくりの製法を続けている数少ない産地です。現代では効率と精度を上げるため、鉄線や樹脂に紙を巻いたひごが多く使われています。それらは均一で細く、きれいなひごの影を作りますが、竹ひごはひごの影に表情が表れ、提灯全体に柔らかな印象を生みます。

石州和紙は、原料である楮を同じ地域で栽培している唯一の地域です。楮を甘皮ごと使用することで生成色を帯び、強度があるのが特徴で、その強度を活かして襖の下張りや文化財の修復に使われる和紙です。

薄い和紙は光源が強くなり、厚い和紙は光が火袋全体に回りません。また、楮の繊維が多すぎると民芸品的な要素が強くなり、繊維が少ないと強度がなくなり、チープな印象が出てしまいます。厳選した和紙を選定することで、伝統的な素材と工法にモダンな要素を共存させました。

堅牢な作りを誇る水府提灯と大きなサイズの和紙を漉くことができる石州和紙だからこそ、これほどまでの大きな提灯を作ることができました。自然素材と日本の伝統から生まれた光の造形がモダンな空間を照らし、豊かな情景を生み出します。

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