Botan no Hana

全体の形状は伝統的な雪洞照明の緩やかで円弧の形から、現代的な空間の中で決して日本的になりすぎることのないように、和紙を通した電球のあかりが空間の中に日本的且つ現代的で新鮮な空気を生み出すことを目指しました。杉材のフレームは少しだけ肩を張るような曲木のラインを作り、従来の癖のない形に現代的なエッセンスを加えました。しかし本質的な雪洞照明の全体感を失わないように、基本的な素材と組み方にこだわりました。これまでの歴史の中で、最も細く杉材のフレームで製作した雪洞照明となりました。その杉材の細さが照明全体の繊細な雰囲気を生み出していると思います。ここにも指物師の高度な技術力と新しいことに挑戦する気持ち、そして美濃和紙職人の誠実な仕事から生まれた和紙の美しさが生み出すアンサンブルだと感じています。

近頃では旅館に泊まらなければ、なかなか出会うことができない雪洞(ぼんぼり)照明を、杉の指物によって枠を作り、美濃の手漉き和紙を張り込んで作りました。現在、伝統の雪洞照明のほとんどは京都で作られています。その雪洞照明は杉材で作られていますが、ペンダント照明として使われるようになったのは、ロウソクや菜種油の行燈が無くなって電気が普及した大正、昭和初期からではないかと考えられています。

歴史的にはまだ新しい時代に作られた照明ですが、その雪洞が作る空間の雰囲気は日本のあかりとしての雰囲気と独自性があり、特別の佇まいがあります。その雪洞照明を名古屋の指物師と、美濃和紙職人が作る和紙によって作りました。この雪洞のペンダント照明が現代の居住空間の中に溶け込みながら、さらに伝統的雰囲気を超えた新しい現代の空間の中に、日本独自の雪洞の持つ和紙照明のあかりの優しさと意匠としての現代的な存在感を表現したいという思いがありました。これまでの雪洞照明との違いは、フレームとなる杉材の細さです。

これまでの一般的な雪洞のフレームの幅は7~8ミリだったのですが、この雪洞照明のフレームは幅5ミリまで細くしました。フレームを細くすることで形状を保つことが困難になるため、杉材のフレームを極限まで細くするために、杉材の幅と奥行の関係の極みを探りました。また、幅5ミリの杉材のフレームに和紙を張り込むには両側からの和紙は2.5~3ミリで正確に張り込まなければなりません。ひとつの雪洞に和紙を張り込むだけで3~4時間の時間を要します。曲げ木で湾曲した雪洞の内部に和紙を正確に張り込み作業は、実に根気のいる仕事です。

 
品番: BOT-01 / BOT-02 / BOT-03
サイズ: φ262×H252 〜 φ480×H283
シェード:
美濃手透き和紙 / 国産杉 無垢材 無塗装
フランジ:
スチール ウレタン塗装 白 ツヤ消仕上
コード:
耐熱ソフトビニルコード 白 1.5m 引掛シーリング
ランプ:
別売(適合ランプ : 110V-60W (E26)×1灯)