

Designed by Claesson Koivisto Rune
Koma は、日本語で「独楽(こま)」を意味します。世界各地で親しまれてきた伝統玩具である独楽からインスピレーションを得て、日本の提灯づくりの技術を活かし、照明として再解釈したプロダクトです。そのデザインは、幾何学的なシルエットが特徴であり、薄く作業性に優れた石州和紙を採用することで、その形状を美しく表現しています。和紙は滲みやすい特性を持つため、大きな面に色を塗ることは大きな挑戦でした。そこで、日本画からヒントを得た「礬水引き(どうさびき)」という技法を用いて、和紙に滲み止めを施しています。この技法により、和紙に筆で丁寧に着彩を施すことが可能となり、一点一点手作業で色付けされた提灯が生まれました。独特の柔らかな色彩と光が空間を穏やかに照らします。
フロアスタンドのベース部分は、「ヘラ絞り」という技法で製作され、風合い豊かな黒色を表現しています。この黒は真鍮を黒染めした後、独自に調合したビーズワックスを塗布して仕上げられたもので、手仕事による温かみが感じられる仕上がりです。






