Imperial family
Time & Style ēdition

日本全国には70,000以上の寺院があると言われています。インドを起源とし中国で開花した仏教は1,500年ほど前に大陸から海を渡って日本へと伝えられました。また中国で文化や思想を学び日本へ戻った使者によって、建築、美術、工芸などの技術が日本全国に広められました。706年~849年ごろ、島根県東伯郡の三徳山三佛寺の境内に複数の寺院が建てられました。その最も奥まった絶壁の窪みに、懸造りで建てられた投入堂というお堂があります。垂直に切り立つ岩肌に建造物を建てることは大変困難で危険を極めたであろうことが容易に想像できます。同じ境内にある地蔵堂と文殊堂の柱は垂直な支柱と水平な貫がほぞで繋がれており、その構造美は目を見張るものがあります。この三徳山三佛寺のような、美しい自然の中の絶壁にいくつかの寺院が建ち並ぶ姿をイメージして、6種の異なるサイズで構成されたローテーブルのコレクションを製作しました。

ローテーブルを日本の古典的な木造建築に見立て、4本の細く長い脚の上に天板が乗る構造にしました。天板を支持する縦方向の脚と横方向の貫は、検証を重ねて27mmという太さまで絞り込みました。脚に開けた穴に貫を差し込み、縦横の部材がぴたりと揃うほぞ組という木組の方法で組み立てています。ほぞ組を綺麗に仕上げるには、最後の加工を全て手作業で行わなければなりません。木軸パーツを使用したダボ組のプロセスの何倍もの手間と時間が掛かる作業です。また、天板の縁を緩やかに立ち上げることで蓮の葉のようなこぼれ留めを施しました。無垢板を削り出して天板全体の一体感を保ちながら、個性的な表情を加えています。天板は大きなものから小さなものまで様々なサイズを揃えました。高低差もあり、それぞれの天板面が重なり合って、表情豊かな景色を描き出します。古典的な木造建築の要素をローテーブルに取り入れることで、その佇まいに繊細な構造美を表現しました。

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Peter Zumthor collection

side table