NEZUCAFÉ

東京都
設計:隈研吾建築都市設計事務所
2009

根津美術館は、庭と建築とアート作品が一体となるミュージアムとして作られ、敷地内にある日本庭園は起伏に富んだ豊かな環境が広がっています。その庭園に佇むカフェは、大きなガラスの開口部と庇が設けられ、庭と同化しているかのようです。都心とは思えない、四季の移ろいを感じられる静かな空間です。このカフェのために隈研吾氏によってデザインされたNCチェアは、その自然に溶け込むようにとても簡潔なフォルムをしています。フラットで薄い座面に緩やかに円弧を描く背もたれが付き、その座面から細い脚がスッと伸びた姿は周囲の自然と調和しています。

幾度も試作を重ねた末に、強度を保ちながら、建築と一体となる繊細でシンプルなチェアを実現させることができました。