Zhang table

このテーブルは2012年に中国・上海にショールームをオープンする際、日本人が日本製の製品を中国で販売する意味と、これまでの日本が中国から与えられた多くの文化的な遺産を想いながら、これからの中国と日本の関係性や両国が共有しているものを、家具で表現することを目指してデザインしました。意匠的には、テーブルの天板の小口面や脚、貫に明朝時代の特徴である玉縁をディテールに施すことで、シンプルな全体感の中に明朝時代の繊細で、中国的なオリエンタルな存在感を埋め込んでいます。

このテーブルは私たちの上海ショールームを造るときの現場監督の名を付けました。真面目に現場の指揮を執り、私たちのショールームの完成に尽力してくれた現場監督のZhangさんに敬意を表したものです。

中国の文明は4000年という長い歴史がありますが、時代の変革と共に過去の遺産を捨ててきた文明の歴史があります。万里の長城のように大きな遺跡は残っていますが、工芸的な技術力などの遺産の多くは時代の流れと共に失われてきました。私たちの日本には、記録によると、2000年前より中国からの文化的な影響を受けたものが数多く残されています。中国から伝承された技術によって、1500年程前に建立された仏閣は現存し、他にも貴重な歴史的遺産が日本全国各地に今もなお存在しています。

それは中国本土ではもう消え去ってしまった過去の中国の遺産でもあります。日本には約1400年前に建てられた世界最古の木造建造物で世界遺産にもなっている法隆寺や、1300年前に建立された薬師寺や東大寺など、中国から渡ってきた技術や文明の遺産が全国に伝統工芸という技術として伝承され、現在でも全国各地の隅々にまで中国から日本に渡ってきたものづくりの技術が、日本人の手によって独自の進化を遂げています。

現在でも、平等院を始めとして全国各地の寺院や博物館、美術館では長い時代に渡り伝承されてきた文化と両国の交流や関係性を見ることができるのです。それは素晴らしいことであり、中国の人々にとっては日本全国が中国の歴史博物館であり、中国の技術の歴史を懐古することができる貴重な資産を持つ場所だといえます。

また、日本人にとっては日本と中国のどのような関係性と文化的な交流を持って、日本文化や宗教が形成されてきたのかを知ることができます。お互いの文化の共有と交流があっての日本文化であり、また中国人にとっては失われた自分たちの過去の素晴らしさを日本の建造物や遺産、そして現在も息づく技術から読み取ることができると思います。

品番: T-431 / T-432 / T-433 / T-434 / T-435 / T-436 / T-437
サイズ: W1100×D1100×H720 〜 1500×D1500×H720 / W1800×D900×H720 〜 W2400×D900×H720
本体: