三井 緑

「食事」をすること。

それは日々の生活の中での楽しみであり、一番リラックスできる時間かもしれない。
みんなが集まって食卓を囲む。集う人の背中や話しをする横顔、笑い声。
その情景を少し遠くから眺めるのがとても好きなの、と三井さんは言う。

美味しいものをみんなで食べる。そのためにテーブルと椅子があればいい。
椅子は人の体を心地よく支え、テーブルは器に盛られた料理を引き立てる。
テーブルと椅子座面の高さのバランスが丁度良い。誰も家具のことなど考えないで、
食事と会話を楽しんでいる。
そして人々がその場から去った後、残された家具はその静の空間を満たすに足る存在感を持つ。

furniture design by Midori Mitsui

chair


Architect, Designer
Product : Iris

「食事」をすること。
それは日々の生活の中での楽しみであり、一番リラックスできる時間かもしれない。
みんなが集まって食卓を囲む。集う人の背中や話しをする横顔、笑い声。
その情景を少し遠くから眺めるのがとても好きなの、と三井さんは言う。
DRILL DESIGN
美味しいものをみんなで食べる。そのためにテーブルと椅子があればいい。
椅子は人の体を心地よく支え、テーブルは器に盛られた料理を引き立てる。
テーブルと椅子座面の高さのバランスが丁度良い。誰も家具のことなど考えないで、
食事と会話を楽しんでいる。
そして人々がその場から去った後、残された家具はその静の空間を満たすに足る存在感を持つ。
三井さんのデザイン作業は、人々の楽しい情景を思い浮かべることから始まる。
そして、いつもそのことを忘れないようにしていると言う。食卓を囲んだ数々の記憶は、私たちの心に織り込まれ、時折ふっとよみがえる。筍掘りに出かけた日の夕ご飯。
朱塗りのお椀で食べた筍ごはん。さんしょの葉の鮮やかな緑色。
そして、黒い座卓の木目の手触りの記憶。小さな子どもは大人に混じって過ごす中で、その時の旬の食材の味わいと季節のつながりを吸収していくのかもしれない。日本人は器への愛着が強い。
料理がもっとも映える器を選び、四季を感じさせる食卓にしたいと心掛ける。
私たちはこの想いと感性を先祖から受け継ぎ、今も食生活の中に生かしている。

「多義的というか、多次元的なプロダクトをつくりたいと感じている。」のだという。

食材の持つ自然の風味も大切にする日本の食文化と同じように、家具の素材や色、仕上げにこだわり、
さらにはそれを取り囲む住空間への関心と感覚を磨いていく。
生活者それぞれにとって個性と味のある環境づくり。それを日本調や懐古主義ということではなく、
今の生活感覚に合った新しいかたちにしていきたいと三井さんは考えている。

自然物と人工物、伝統、最先端の技術や素材、多種多様なもので溢れる現代社会の中で、複雑にならず、
できる限り単純で、ポリシーを持ったものづくりがしたいと三井さんは言う。